環境との調和

ユーカリ植林地(チリ)  海外植林というと非常に大きな団地の植林地を思い浮かべますが、現在、日本の企業が行っている産業植林対象地の大部分は、牧場跡地や放棄された農地などであり、植林地はモザイク状に散在しています。
 産業植林は自然条件、土壌など植林に適した場所で実施し、必要に応じて農業と同じように施肥などの保育管理を行い、土壌が疲弊しないよう配慮しています。
 森林が造成されることにより、土壌の浸触や塩害の防止などの効果や、生物相を植林以前の状態より改善する効果があると考えられます。
ユーカリ植林地(オーストラリア)  植林の実施にあたっては現地国の法規制を遵守し、河川沿いや急斜面の土地や天然林自生地は、保全林として植林対象地から外すなど環境保全に配慮しつつ植林を推めています。
 牧場跡地や荒廃した農地などに新規に造成した植林地は、植林以前の状態よりも二酸化炭素の吸収量が植林以前の状態よりも多く、収穫後も再植林を行い、森林経営を長期的に実施することにより、二酸化炭素を貯留し、地球温暖化防止にも大いに役立つことになります。
 最近、電力などのエネルギー産業、自動車産業等からの事業への参入が増加したことは地球温暖化防止の一つの方策として森林による二酸化炭素の吸収機能が評価されていることを反映しています。

<写真>上:ユーカリ植林地(チリ) 下:ユーカリ植林地(オーストラリア)



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©Japan Overseas Plantation Center for Pulpwood