産業植林に適した樹種
海外産業植林に適しているのは、パルプ化適性(セルロースの量、繊維の長さ、色など)が良く、早く収穫に結び付く早生樹として、広葉樹ではユーカリ、アカシアが針葉樹ではラジアタ松などが選ばれています。


Eucalyptus globulus
ユーカリ・グロブラス
Eucalyptus grandis
ユーカリ・グランディス
 オーストラリア東南部原産。オーストラリア名はタスマニアン・ブルーガム。成木は高さ25〜50m。径90〜210cmの大径木。材質は淡黄色で強靱、耐久性がある。パルプ用にはおよそ11年で収穫できる。

globulus
 オーストラリア中東部原産。オーストラリア名フルーディッド・ガム。成木は高さ45〜55m。径120〜200cmの通直な大径木。材質は暗桃色で心材は淡赤色。適度に強固で耐久性がある。パルプ用にはおよそ11年で収穫できる。
grandis
Eucalyptus nitens
ユーカリ・ナイテンス
Acacia mangium
アカシア・マンギューム
 オーストラリア東南部原産。オーストラリア名シャイニング・ガム。成木は高さ40〜70m、径100〜200cmの通直な大径木。材質は強固だが加工しやすい。パルプ用にはおよそ13年で収穫できる。
nitens
 ニューギニア南部およびオーストラリア北部が原産。乾燥、季節的な冠水に耐え、瘠悪土壌にも生育する。成木は高さ18から30m。材質は暗褐色で強靱、屋内耐久性に優れる。パルプ用にはおよそ8年で収穫できる。
mangium
Eucalyptus camaldulensis
ユーカリ・カマルドレンシス
Eucalyptus deglupta
ユーカリ・デグラプタ
 オーストラリア名リバーレッド・ガム。オーストラリア(除タスマニア)原産。乾燥、季節的冠水、多少の塩類土壌にも耐え、萌芽更新も可能なので、世界に広く植林されている。成木は高さ20〜50m。径90〜210cm。材赤色、光沢、耐久性があり、パルプ用にはおよそ5〜8年で収穫できる。  パプア・ニューギニア、フィリピン・ミンダナオ、インドネシア・モルッカス原産。パプア・ニューギニア名カメレレ。乾燥耐性は低く、萌芽性も弱い。成木は高さ70m、径2m。材は淡桃褐色、耐久性やや大。パルプ用にはおよそ8年で収穫できる。
Acacia auriculiformis
アカシア・アウリカリフォルミス
Pinus radiata
ラジアタ松
 オーストラリア・インドネシアに天然に分布。乾燥に強いが湿潤気候でもよく成長する。冠水にも耐え、大抵の土壌に適応するので緑化にも使用される。

 原産地は北米カリフォルニア州で、ニュージーランドに広く造林された。ニュージーランド松ともいう。成木は高さ25〜30m、径1〜2mにも達する大高木になる。辺材は白色、心材は淡褐色、梱包材、土木・建築用材、パルプ用原料に使用される。




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